3DCG/Graphics/Web Design Studio

●物の見え方 3/4up

さて前回「Macについて」話したいと予告しましたが、Macの話は「少しだけ」では、済まないので
いずれ何回かに、わけて話します。

そんな事で今回は、予定を変更して「物の見え方」を話したいと思います。
それは「どんな話か?」と言うと、前々からCGで画像合成作業をやる度に、
合成する物体の、アルファチャンネルで取り出した白黒画像を見ていて、感じる(疑問に思う?)事がありました。

「どんな事を感じるか?」と、言う前に「アルファチャンネルとは?」を説明しておきます。
コンピューターが扱う画像データは、各点(ドット)にそれぞれR(赤)・G(緑)・B(青)の三原色の三つの
データ領域(チャンネル)をもっています。(ちなみにCMYKモードなら四つですが。)
その三つの色情報に加えて、透過度の情報を保存する領域がアルファチャンネルです。
ソフトウェア・画像データのフォーマットに依っては、アルファチャンネルが無い場合もありますが、フォトショップ等を
オペレーションされている方なら、ご存知だと思います。

ちなみに、下の建物のCGを見て下さい。
背景の空は実写データの合成です。

その為に、空のエリアだけを取り出したい時に、下のようなアルファチャンネルを使います。

上の画像のように、この白黒の画像がアルファチャンネルです。透過度の情報ですから、半透明の部分はグレーになります。

それで、アルファチャンネルを見る度に何を感じるかと言うと「この物体はどちら側に向いてるの?」と、言うような事です。
「この物体はどちら側に向いてるの?」と、単純に一言で片付けられるようなパターンの画像ばかりではないのですが、
そんな風な事を思います。
もちろん、上の建物のCG画像なら、カメラポジション(見ている位置)が判れば、その建物が「このカメラポジション
からなら、こう見える!」と、迷う事無く判りますので、「この建物は、どっちを向いてるの?」などとは思いませんが、
下のCGようなインテリア画像に、人とか、テーブルの上にフルーツバスケットを、合成しようと思い、人とかフルーツバスケットの
アルファチャンネルを取り出すと、「この人はどっちを向いてるの?このフルーツバスケットはどちらを向いてるの?」などと、
疑問に思います。
と、言うか「あっちを向いてるようにも、こっちを向いているようにも見えるよね!」などと、思います。

 

それでは、もう少し具体的に、下に「飛行機のアルファチャンネル」があります。
本来は白黒の画像ですが、の「飛行機のシルエット」で説明します。
ちなみに、飛んでいる飛行機は、右の[NORTHROP GAMMA]と言う、1930年代のアメリカの航空郵便輸送機の名機です。

 

あなたには、どんな背景が見えますか?」???

と、言っても、「晴れた空を飛んでいる!」とか「夕日に向かって飛んでいる!」と、言うような
天候とか時刻に依る背景ではなくて「見上げた空」が見えますか?それとも「見下げた地面(海とかでも構いません)」とかが
見えますか?と、言う問いかけです。

まだ、判りづらいですか?では、次の2枚のグラデーション付き背景画像を見て下さい。

どうですか?少し具体的に見えてきませんか?
飛行機のシルエットは、左右とも同じです。
青⇄白のグラデーションですが「見上げている感じ」「見下げている感じ」に見えてきませんか?

 

まだ難しいでしょうか?では、具体的なこの背景ではどうでしょう?

左の画像は「右の方から離陸してきた飛行機が、目の前を通り過ぎて、
              左の上空に飛んでいく姿を斜め後ろ下の方から見ている。」ように見えませんか?

また、右は「一緒に飛んでる飛行機の窓から後方を見ると、下の方から追いついてきた。」ように見えませんか?

 

 

では、下の飛行機画像をそれぞれ背景に、はめて想像して下さい。

   ↓

   ↓

   ↓

   ↓

   ↓

どうですか?具体的に、見えてきたでしょう。

まったく、同じシルエットの飛行機なのに!

どうです、シルエット同じでも、こんな風に飛行機の見え方は違ってきます。
ちょっと飛行機のプロペラに、モーションブラー(動きのあるぼかし)を入れなかったので、違和感はありますが。

画像合成をしていると、度々こんなことを感じながら作業しています。
そして、この「物の見え方」が非常に大切な要素を作り出します。

つまり、今回の話で言いたい事は「人の視覚は騙しやすい!」と、言う事です。
そこら辺を巧みに駆使すれば、善くも悪くも「錯覚」させる事は、容易いと言うことです。

例えば、小さな部屋もそれなりの大きさに、「錯覚」させる事も出来ます。
また、商業施設のCGを作成する際に、画像合成で「たくさんの人」を配置しますが、
その時の人の向きが、大切なファクターになります。
むやみにたくさんの人を配置するよりは、流れの見える、そこそこの人数を配置する方が、
繁盛している(賑わいのある)商業施設に、見せる事が出来ます。

そこら辺の話は、またいずれ。
ほかにも、錯覚を起こさせる要素はいろいろあります。

みなさん、上手に騙して下さい。もとい、騙されないように!